お読書

世界史の誕生(岡田 英弘)筑摩が面白い

正統・中国人の血統が三世紀の戦乱期に途絶えているとか色々面白い
華北では中国人が全滅状態でその空白を匈奴が埋めた、とか。

参考:中国の人口の歴史 加藤徹
http://home.hiroshima-u.ac.jp/cato/jinkou996.html

いわゆる「三国志」の英雄豪傑が地方に群雄割拠する動乱期となり、後漢は滅亡した(西暦220年)。
中国は魏・呉・蜀の三国に分裂したが、それぞれの戸籍登録人口は
蜀が940,000人(西暦263年)、
魏が4,432,881(西暦263年)、
呉が2,300,000人(西暦280年)に過ぎなかった。
三国合計でも戸籍登録人口は一千万人に届かなかった訳である。
西暦3世紀が中国史上、空前絶後の人口崩壊期であったことは確実視されている。

…ちなみに

われわれ日本人は、一度も全国規模の人口崩壊を経験していない。
縄文時代の最末期に人口崩壊があったと主張する学説もあるが、それも有史以前のことである。
日本は、16世紀の戦国時代ですら、各地の大名の富国強兵策によって人口が増加していた。
あの過酷な第二次大戦のときですら、日本人の人口損耗は一割にも達しなかった。
人類史上の例外といえる。